ただのフィギュアスケートファンのロシア語翻訳

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昌磨くんの移籍についての考察

昼休みに投稿した記事、公開したあとに表示された元記事を見たら題名が変わっていて焦りました(;^_^A

こっそり変えないでー!

もし記事内容と違うのがあったら教えて下さると助かります。

最後の方にちょっと気になることが書いてあったので、ものすごくながーいこちらの記事を訳しました。

sport.business-gazeta.ru

昌磨くん

我ながらがんばった。長かった(>_<)

最後の方もうだれてるのでおかしなところがあったら教えてください。


宇野昌磨はトゥトベリーゼのところでトレーニングするが、移籍についての話はまだ早い

コーチは多くのリスクを抱えています。

ロシアの名誉コーチ、エテリ・トゥトベリーゼは、インスタグラムで平昌オリンピックの銀メダリスト宇野昌磨が彼女の元で行われる夏季合宿にやって来ることを発表しました。先日宇野は、自身のオフィシャルサイトで、山田満知子・樋口美穂子、両コーチとの協力を終わらせるという表明をしました。

この有名な日本のフィギュアスケーターは、この先ずっとトゥトベリーゼの元に残るのでしょうか。そしてこの移籍は誰に有利に働くのでしょうか。

移籍は既に決まっているのでしょうか?

"まだ今後のことは具体的に決まっておりませんが、まずは直ぐに始まる海外合宿に打ち込み、一歩一歩進んで行きたいと思います。"と宇野は自身のサイトに書いています。

宇野がコーチを変えようと思い始めたのは、シーズンが終わってすぐの3月からだろうという話から始めましょう。おそらく、このスケーターは既にその時に別の専門家たちと競技を続けるという決意をしたのではないでしょうか。最後の二カ月間は、ただ自分に最も合った選択肢を探っていたのでしょう。

宇野がトゥトベリーゼの元へ行く可能性については、まず最初に、権威あるジャパンタイムズのジャーナリスト、ジャック・ギャラガーが言及しました。トゥトベリーゼが働く≪サンボ70≫の広報は、状況の説明を拒みました。

この噂が本当であるということは、トゥトベリーゼ自身が、日本からのスケーターを合宿に招待するというニュースをインスタグラムに投稿することで証明しました。

メディアは揃って宇野がトゥトベリーゼの元に移籍するということが公式発表であるかのように報道していますが、ここで、少しの間よく考えることが大事です。

1) 宇野は自分の将来については最後まではっきりとは決まっていないと書いています。今のところ夏季合宿に参加するという合意があるだけです。

2) トゥトベリーゼは宇野が彼女の夏季合宿に来るということは書いていますが、長期的な協力関係については何も発表していません。

3) スケーターたちは新しい経験を積むために、よく他のコーチの夏季合宿に参加します。

4) トゥトベリーゼは夏に技術強化のために色々な国からスケーターを集めています。

5) 先日宇野は、彼のプログラムの振付師がデヴィッド・ウィルソンとシェイ=リーン・ボーンになることを発表しています。トゥトベリーゼのグループでは、選手たちのプログラムの振り付けは、トゥトベリーゼと良い関係を持っている専任振付師のダニイル・グレイヘンガウスかイリヤ・アベルブフがするのが暗黙の了解となっています。

つまり、トゥトベリーゼの元への宇野の移籍が事実であると決定づけるのは今のところ不可能です。

なぜ宇野昌磨はコーチを変えるのでしょうか?

前コーチの山田と樋口の元で、宇野は5歳から指導を受けており、多くの成功を収めました。この選手の業績は、オリンピックの≪銀≫、2回の世界選手権の≪銀≫、四大陸選手権では全てのメダル、そして全日本選手権の3回の優勝です。現在、昌磨はISUのフィギュアスケートランキング第2位で、2度の世界選手権チャンピオンであるネイサン・チェンに負けているだけです。

彼はとても強力な技術要素をいくつも持っています。昌磨は4回転フリップの世界初の成功者であり、現在彼は3回転アクセル4回転トウループというユニークなコンビネーションジャンプを練習しています。オリンピックチャンネルのインタビューで、昌磨は5回転を試すことに反対はしないと言っていました。

宇野は、現在いる最も強く才能があるスケーターの一人で、彼は演技構成点で高い評価を受けています。昌磨は多くのメダルを持っていますが、優勝はとても少ないです。国際レベルでは彼はチェンや日本人で2度のオリンピックチャンピオンである羽生結弦に負けています。

昌磨の大きな問題は技術的な欠点です。宇野の日本の前コーチたちはジャンプの入りで正しくない技術を教えました。その結果、昌磨はジャンプで回転不足になるか氷に降りてしまってから回ることがよくあります。例えば、宇野は昨シーズン、男子選手にとっては一番難しいジャンプでもない4回転サルコウを1度しか成功させることができませんでした。このような要素の実施に対してジャッジは厳しく減点してきます。プログラムの基礎点が高いにもかかわらず、最終結果は残念なものとなりました。トウ系ジャンプ課題にも技術的な不足があります。これらのジャンプは正しいエッジの入りで跳ぶことが重要です。ルッツはアウト、フリップはイン。宇野はしばしばルッツとフリップの入りがごちゃごちゃになります。結果として、不明瞭で不正確なエッジのジャンプに対する深刻な減点を受けています。

(ここらへんまた情報が間違ってますよね。ここ2年はルッツ跳んでないからエッジエラーの減点なんて見たことないし、その前もほぼなくなってたのに。誰がこの知識広めたんだろー。)

その他の問題として安定性があります。男子シングルは、総じて、滅多に失敗することがないとても高いレベルのスケーターがそれほど多くいるわけではありませんが、昌磨は対戦相手のライバルたちよりもかなり多くのひどい失敗をしています。そしてほとんどの場合、とても重要な試合で演技に失敗しています。

自身のオープンなメッセージで、昌磨は前のコーチたちに感謝しているが、自分のために何か新しいことを試してみたいと書いています。宇野以外には山田コーチと樋口コーチの元には高いレベルのスケーターがおらず、彼らは普通、大スター(一等星と書いてあります)たちと一緒に練習する経験が足りません。

トゥトベリーゼ以外の選択肢はありえるのでしょうか?

近年では、日本人スケータたちは急激な成長で成功しており、国内でこの種目は大変な人気を得ていますが、コーチの問題において、日本はこれまでのところ、アメリカ・カナダ・ロシアといった定評のある指導者たちに遅れを取っています。最も成功している日本のコーチ、濱田美栄(「ミア」って書いてありますが!)は、女子シングル選手たちとの仕事に集中していて、基本的に彼女の日本の同僚のところからやって来る選手のコーチにはなりません。つまり、生まれ故郷での選択肢は原則的にないため、宇野は海外での練習を試す決意をしたのです。

もっともありえる選択肢は、アメリカのラファエル・アルトゥニアンの所に行くことのように思われます。チェンのコーチは自分のスケートリンクを開き、自分のコーチするチームを真剣に拡大しようとしています。アルトゥニアンは技術的問題を解決し、宇野の安定性についても取り組むことができるでしょう。マイナス点を言うと、アルトゥニアンのネイサンとの仕事の優先度があります。ネイサンとアルメニア人の専門家(←ラファのこと)は、ネイサンが子どものころから組んでいて、現時点ではアメリカ人の方が日本人よりもより有望で、より成功しています。

他の選択肢としては、ブライアン・オーサーが考えられます。この十年で最も成功した男子シングルのコーチです。彼の拠点にはジャンプテクニックの分野の優秀な専門家がいます。宇野のフリーが、オーサーのチームのデヴィット・ウィルソンの振り付けであるということを思い出しましょう。ウィルソンは滅多に他のコーチの選手に振り付けはしません。(結構してますよね?)

しかし、オーサーとの話はおそらくなかったでしょう。カナダ人コーチの所には、トップ級の選手がいます。彼は、国内で地位を争う同国出身スケーターを二人もグループに招かないでしょう。トロントのオーサーの所では羽生がトレーニングしています。宇野と羽生に衝突があったわけではありませんが、主要なライバルと肩を並べて練習するのは大変なストレスです。

フィギュアスケートのエキスパート、ジャッキー・ウォンは、自身のポッドキャストで、宇野はおそらくトム・ザカライセックかラビ・ワリアのところに行くのではないかと言っていました。しかし、どちらの選択肢も前述のコーチたちには及びません。ザカライセックはヴィンセント・ジョウのコーチです。このスケーターは前回の世界選手権で3位になりましたが、トムのところの他の選手たちもよく回転不足を取られます。

ワリアはケイトリン・オズモンドとパトリック・チャンがオリンピック≪金≫を取るための準備をしましたが、もう一年以上誰のコーチもしていませんし、そもそも常任コーチに復帰したがっているという事実はありません。

つまり、宇野にはロシアへの移籍しか残っていないということになります。トップの選択肢は二つあります。ミーシンとトゥトベリーゼです。ミーシンには男子シングルでの成功と長年の勝利の歴史、トゥトベリーゼには今現在最高の結果という理由があります。

それにしてもなぜトゥトベリーゼなのでしょうか?

トゥトベリーゼには宇野を招くことへの願望と必要性があります。エテリは、ほとんどの場合思春期の年齢の女子選手と共に主要な成功を得ているコーチとして有名です。トゥトベリーゼがシニアの男子シングル選手のコーチになったのはたったの2回しかありません。一度目の経験は、ロシアのベテラン、セルゲイ・ヴォロノフとの二年間の協力です。ヴォロノフとの仕事は比較的成功しましたが、それでも最終的にセルゲイはコーチを変えることに決め、トゥトベリーゼの最大の敵であるエレーナ・ブイアノワのところに移籍しました。彼女が受け持つ二人目のシニア選手は、ジョージア人のモリス・クヴィテラシヴィリです。モリスは今もトゥトベリーゼのグループに在籍しており、彼のキャリアでの最大の成功はクラスノヤルスクで行われたユニバーシアードの3位です。

結果として、トゥトベリーゼは15歳以上の男子を指導する力がないという固定観念(ステレオタイプ)が生まれました。宇野のコーチになることは、この固定観念を翻す絶好のチャンスです。問題は、成功しなければこの固定観念をより強くしてしまうということだけです。コーチは重大な評判の損失を被るでしょう。

事態をよく知っている情報通が、≪ビジネスオンライン≫のインタビューで、最初に日本からスケーターを招待する可能性について≪サンボ70≫と話し合いが始まったのはまだ3月のことで、世界選手権の後だと語っています。この世界選手権で、日本人たちはあまりうまくいきませんでしたが、同時にトゥトベリーゼと彼女のコーチングスタッフは、女子シングルで≪金≫(アリーナ・ザギトワ)、≪銀≫(エリザベート・トゥルシンバエワ)を獲得することに成功し、≪銅≫は彼らの元生徒であるエフゲニア・メドヴェージェワが獲得しました。我が出版社のインタビュアーの言葉によれば、世界選手権の後、トゥトベリーゼは日本スケート連盟の代表たちと協力関係の選択肢 - トレーニングキャンプ、体験合宿、トゥトベリーゼのところへの日本人たち(複数形ですね?)の移籍の可能性 - について話したようです。連盟が宇野をサポートしているのですから資金的な問題はないということです。

宇野にとってもトゥトベリーゼのところへの移籍は大きなチャンスです。そして、より大事なのはエテリとの練習ではなく、技術面においてトゥトベリーゼチームの専門家であるセルゲイ・デュダコフとの練習です。彼は女子たちに安定した4回転を跳ばせることができる世界で唯一のコーチです。宇野は5回転を跳びたがる可能性があります。デュダコフが高い確率で彼が成功させるのを助けることができると考えるのは論理的です。しかし、5回転については夢のような話で、まずは切実な、回転不足と不確かなエッジの問題から、デュダコフは宇野を正しく救ってくれるでしょう。

もう一つの利点は、内部に競争相手がいないことです。トゥトベリーゼのグループには多くのクラスの男子シングル選手がいますが、14年間も強い選手がいません。同様に、宇野はファンたちや報道機関の過度の注目が好きではないことも注目に値します。クリスタルでの練習は冗談で秘密と呼ばれています。

宇野のトゥトベリーゼのところへの移籍は、両国に刺激があることです。しかしながら、昌磨がロシアへ移籍するということには大きなリスクもあります。トゥトベリーゼにとっては名声へのリスク、宇野にとっては完全に新しい環境へ入っていくというリスクが。この日本人は英語さえ知らないし、新しいコーチたちとどうやってコミュニケーションをとるのかわかりません。(英語のリスニングは大丈夫なんじゃないかな?)

おそらく、このコーチと選手は夏に少し一緒に試してみることに同意したのでしょう。彼らが秋までお互いに満足しているなら、トゥトベリーゼは宇野の常任コーチになるでしょう。


スケ連が関わってたということらしいですが、どれくらい信じていいかな?

けど、エテリと直接話をするタイミングとしては世界選手権の後くらいしかなさそうですよね。