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今シーズンもっと活躍を期待されていた人たち

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Sport24≪フィグルカ≫賞:ノミネート≪シーズンの失望≫

彼らはもっと期待されていた

 

私たちの≪アワード≫のノミネートの紹介を続けます。どのシーズンでも驚かせたり自分の勝利で喜ばせたりする人がいるものです。さらに、もっと期待されていたのになぜか自分を最大限に見せることができなかった人たちもいつもいます。続いては、≪失望≫部門と候補者リストです。

ダニイル・サムソノフ

どんなロシアの男子シングルスケーターでも、2つのプログラムをクリーンに滑り切るや否や、その選手はすぐにロシアの希望と呼ばれ始めます。そしてこれは驚くことではありません。私たちは2004年からずっと世界選手権の男子シングルで優勝していないのですから。その時は、エフゲニー・プルシェンコのキャリアで3度目となる優勝でした。そしてそれ以来、ロシアチームは呪われたかのようでした。責任の重さが多くの有望な選手たちをあまりにも苦しめすぎ、彼らはあきらめてしまいました。

昨年、≪クリスタル≫のダニイル・サムソノフが、最も近いライバルに約13点差をつけ、見事にロシアジュニア選手権で勝ちました。今シーズンは、ジュニアグランプリシリーズのメダルと、ファイナルとユースオリンピックの銅メダルを獲得しました。そして、再びロシアジュニア選手権で優勝しましたが、世界ジュニアには出場しませんでした。関節の問題が起こり始めました。そのため、希望が正しいかどうかはまだわかりません。サムソノフは一度も2つのプログラムをクリーンに滑り切っておらず、リーダーの地位を失いました。おそらく、一時的ですが。

エフゲニア・タラソワ - ウラジーミル・モロゾフ

3年連続で、エフゲニア・タラソワ - ウラジーミル・モロゾフは世界選手権でメダルを獲得しています。まさにこのペアがロシアチームのリーダーだということを、誰か疑う人がいるでしょうか?オリンピックは、個人の得点ではトップ3に入れませんでしたが、団体戦で2位になりました。

昨シーズンは、メインコーチとしてマキシム・トランコフを招き、実験していました。オリンピックチャンピオンが、≪アイス・エイジ≫の子供たちしかトレーニングしたことがないことを考えると、十分に議論の余地がある決定です。全ての主要大会で彼らがメダルなしということはありませんでしたが、クリーンな演技は一つもなく、結果は良くも悪くもありませんでした。ショートプログラムはオリンピックシーズンのものに戻すことになり、それで少し良くなりました。

今シーズンも実験を続けていました。ジェーニャとヴァロージャはアメリカのマリナ・ズエワの所に行きました。トランコフは専門家の一人として残りました。代表チームの公開スケートで、タラソワ - モロゾフが演じた後、ファンたちは声を出して驚きました。今、世界でこれ程ダンサブルで複雑な振り付けのプログラムを持っている人はいません。確かに、これは彼らを助けませんでしたが。技術面の問題が残り、おまけに(4年ぶりに)グランプリファイナルに進出できず、ロシア選手権とヨーロッパ選手権の金メダルを獲り逃しました。しかし、彼らは世界のトップに立つ可能性を持っています。迷いがなくならず、ジャンプの予期せぬ問題を直せないということでもない限り。

坂本花織

一年前、みんなが日本チームの新星、紀平梨花の勝利を待っていました。全体的に仕方がありませんでした。グランプリシリーズで2勝、ファイナル、それから四大陸選手権で優勝しましたから。しかし、そのシーズン輝いていたのは彼女だけではありませんでした。坂本花織が彼女の後にいつもついて行っていました。彼女は全ての主要大会でほんのちょっとメダルに届きませんでした。グランプリファイナルで、彼女はエリザベータ・トゥクタミシェワに約4点差で、3位までに入ることができませんでした。四大陸選手権と世界選手権も同じパターンでした。どちらの試合も彼女はメダルまでわずかに点数が足りませんでした。その代わり、ライバルのミスもあり、全日本選手権で花織は突然勝ちました。

今年、坂本はきっとうまくいくだろうと思われていました。しかしそうなりませんでした。グランプリシリーズでは2度の4位、全日本選手権で6位、四大陸選手権で5位。世界選手権は中止になりましたが、花織は第一補欠になっただけで、代表には選ばれていませんでした。

アレクサンドル・サマリン

カナダで行われる世界選手権へのロシアの男子シングルの出場枠は2枠でした。そして、それはドミトリー・アリエフとアルトゥール・ダニエリヤンのものになるはずでした。シーズン前半の結果を見ると驚くべきことです。結果から判断すれば、代表チームのリーダーが誰であるかは明らかでした。アレクサンドル・サマリンは、グランプリシリーズで銀メダルと金メダルを獲得し、ファイナルでは4位になりました。間違いなく、近年のロシア男子シングルで最高の演技でした。しかし、この後全てがうまくいきませんでした。

クラスノヤルスクのロシア選手権で、サマリンは奇跡的に3位になりました。どちらのプログラムも明らかにうまくいきませんでした。ファンたちは、サーシャをヨーロッパ選手権に派遣する意味があるのかどうか、長い間議論してさえいました。このような決定の正しさを評価するのは難しいことです。他の誰かがオーストリアでどんな風に演じたかはわかりませんから。本質は別の所にあります。シーズン前半は素晴らしかったのに、サマリンはヨーロッパ選手権で10位にしかなれなかったのです。そこには7度のヨーロッパチャンピオン、スペインのハビエル・フェルナンデスも、ミハイル・コリャダもいなかったというのに。トップ10の最後という順位は、サマリンのヨーロッパ選手権での最悪の結果です。

スタニスラワ・コンスタンチノワ

サンクトペテルブルクのスケーター、スタニスラワ・コンスタンチノワは、安定していたことがありません。しかし、彼女は世界選手権にもヨーロッパ選手権にも、別々のシーズンですが、出場することができています。昨シーズン、スターシャはグランプリシリーズで最初のメダルを獲りました。そして、ロシア選手権では≪シニア≫スケーターで1位になり、ヨーロッパ選手権に出場しました。大体において悪くはなく、コンスタンチノワはやっと足りなかった安定性を手に入れたように見えました。

どうやらそんな気がしただけのようです。2019年はグランプリシリーズとロシア選手権でトップ10に入れませんでした。そしてそれだけで、事実上シーズンが終わりました。彼女は夏に20歳になりますが、移行時期の開始について不平を言っていました。最近、スターシャは、モスクワへの移住と、フィギュアスケート学校≪エンジェルズ・オブ・プルシェンコ≫のコーチであるアレクサンドル・ヴォルコフの所への移籍を発表しました。おそらく、これは彼女がようやくトップレベルになるのを助けるでしょう。しかし、今の所信じるのは難しいです。

宇野昌磨

日本人の宇野昌磨のことは、多くのファンが可愛らしく≪マリシャーチナ≫と呼んでいます。ある時、タチアナ・アナトリエヴナ・タラソワが、ライブ放送で彼にこのニックネームを付けました。しかし、結果から判断すると、宇野のこのニックネームはあまり合っていません。彼は既に2度世界選手権の銀メダリストになっていますし、オリンピックでは2位でしたし、そして四大陸選手権では優勝しています。しかし、今シーズン昌磨は期待を裏切りました。少なくともシーズン前半は。夏に彼はエテリ・トゥトベリーゼのもとへ合宿に来て、同じように、さらに何人かのコーチの所で自分の居場所を見つけようとしていましたが、うまくいきませんでした。そして宇野のシーズンはコーチなしで始まりました。これは彼に何も良いものをもたらしませんでした。グランプリシリーズの8位と4位という順位は、彼のキャリアで最悪の順位です。

全日本選手権の前に、昌磨がついにコーチを決めたことが明らかになりました。彼はステファン・ランビエールの指導を受けることにしました。結果はすぐに出ました。全日本選手権で宇野は勝ちました。しかも、他ならぬ羽生結弦の側で。世界選手権の準備のため、四大陸選手権は辞退しましたが、その代わりにハーグでの試合で勝ちました。もし、彼がすぐに正しい結論を出していたとしたら、2019年の後半は、彼の演技で失望することはずっと少なくなっていただろうということになります。宇野昌磨がほとんど何もうまくいかないのを見るのは、多くのファンにとって耐えがたいことでした。


昌磨くんのところ、「コーチなしが何も良いものをもたらさなかった」というのはちょっと違いますよね。あれがあったからこそ楽しむ気持ちと最高のコーチが手に入れられたんでしょう!😊

世界選手権で見たかったな~✨