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ミーシン先生の本より、バンクーバー - 歴史のジグザグ4

間が空きましたが、のつづきです。


 これらのオリンピックの結果も、4回転の重要性の理解から、私を遠ざけることはありませんでした。私のコーチ人生と研究活動の全ては、多回転ジャンプの実行と訓練の完全なシステムを作ることに向けられたものでした。私の最高の生徒たちが、このシステムをわかりやすく証明してくれました。

 それから何が起こりましたか?4回転ジャンプの価値が上がった後、昨日はまだそれらは必要ないと言っていたスケーターたちが、大量に習得して自分のプログラムに入れ始めました。それから数年経ち、ジャンプ技術レベルはめざましく躍進し、若者たちは2つのプログラムに5本、6本、そして7本ですら4回転を入れるようになりました。終わったオリンピックサイクルは無意味ではありませんでした。私は私たちのスポーツの偉大な時期と名付けたいです。そして、8年前、ジェーニャと私が歴史のジグザグに従おうとしなかったから、という理由も含めてこれは起こったのです。時間がこういうやり方の正しさを証明しました。進歩は止められません。

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 自然界の全てのプロセスが振動する性質を持っているということは有名です。フィギュアスケートもこの法則に従っています。ジャンプブームは、その超過が核反応を起こすときの臨界と呼ばれる状態に達しました。

 このような反応が起きたのは、最大限の数の4回転を入れるという欲求が、男子のフリープログラムを≪土砂崩れ≫に変えた、2017年の世界選手権の男子の試合でした。

 スケートの≪汚い≫出来栄えは、4回転ジャンプの価値の引き下げと、そのクリーンな実行に対するさらに厳しい評価についてのISU議会の決定を引き起こしました。フィギュアスケートはよりクリーンになりましたが、より簡単になりました。

 歴史の振り子は将来反対方向に揺り動かされ、難しい要素の重要性は再び高まると思われます。エテリ・トゥトベリーゼのグループの若い女の子たちは、フィギュアスケートの≪多回転≫の戦いの先頭に立っています。


バンクーバー編はこれで終わりです。つづき → ソチ - 黒海のアイスバーグ1

最近のルール改正はウーンとなるものが多いですが、ミーシン先生がおっしゃるように振り子が戻って来る時が来ると良いな。

ところで、2017年の世界選手権と書いてありましたが2017年でいいのかな?🤔