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≪ロシアでは私は有望選手とみなされていなかった。≫ 4回転アクセルを跳んだスケーターはアメリカ代表に

NHK杯の前に出てた記事ですが、観に行っていたりでなかなか翻訳UPできませんでした。お父さんのインタビュー読んで行かないのかなと思ってましたが、本人のインタビュー(動画付き)なのでこれが一番確かな内容ですね。

www.sport-express.ru


≪ロシアでは私は有望選手とみなされていなかった。≫ 4回転アクセルを跳んだスケーターはアメリカ代表に

ドミトリー・クズネツォフ

2021年11月9日

アルトゥール・ドミトリエフJr.のインタビュー - 彼は新しい立場で選手に復帰する。


フィギュアスケートの時間は別の惑星にいるみたいに速く進んでいます。まるで重力に支配されていないかのように。少し前まで、サンクトペテルブルクのアルトゥール・ドミトリエフは、ロシア男子シングルのトップスケーターの一人と考えられていて、ロシア選手権のトップ5に入っていました。なんと言っても、彼はユニークなエレメンツを行っていました。試合で4回転アクセルを試し、トリプルルッツ+トリプルフリップという驚異的なコンビネーションを跳んだ史上初で唯一の選手です。しかし、彼はケガのため長期間選手生活から離れていました。2019年のロシアカップファイナル以降試合に出場していませんでした。
その間、ザギトワとメドベージェワはショーで成功し、トゥルソワとコストルナヤは≪クリスタル≫を去ってまた戻り、世界は何度かのコロナウイルスのパンデミックやロックダウンを体験し、要するに全てが変わりました。そして、2年半が経ち、ドミトリエフは復帰します。彼は突然全米予選に現れ、そこで2つのプログラムで合計189点を獲得しました。≪sport express≫はアルトゥールと話し、彼がユニークなカムバックの準備をしていて、4回転アクセルを信じ、やはり国を変えることを知りました。

 

アメリカは私という人間に興味を持ってくれた

 

- アルトゥール、まずあなたをどう紹介すれば良いでしょうか?現役選手ですか?

- 3年ぶりに試合に出ましたからね。まだ引退はしていません。

- それでは論理的な質問をします。あなたはなぜ3年間姿を見せなかったのですか?復帰の理由は何ですか?多くの選手がきっと既に諦めて辞めていたでしょう。

- ご存知のように、ずっと前の2014年のソチシーズン前から健康上の問題がありました。足を折り、とても深刻な靭帯、足の損傷がありました。控えめに言っても、不快でした。これは膝にも影響しました。手術をして長い間リハビリをすることになりました。2018年から、私は休むことにしました。その後、とても悪いタイミングでコロナウイルスがやって来ました。この間ずっと私はゆっくりと急がずに回復していました。今、私は最終ステージにいて、アメリカの試合で自分を試してみることにしました。やってみて、かなり良いと思っています。これが、今の私の準備状況です。

- 手術は1度ですか?

- はい、膝の手術です。怪我をしたとき、痛んだ場所だけでなく、筋肉や関節などの別の場所にも影響が出てくると考えている人は少ないです。私たちの身体は補う特性を持っています。右足を折り、それから回復を急ぐと、左足に影響が出ます。急いで間に合わせようとしたら、いつものようになってしまいました。ここ数年は、このバランスをとっていました。揺すったり伸ばしたり。運動療法はそんな感じです。

- あなたは復帰されました。どんな目標で、どこの代表メンバーとして復帰されるのですか?2022年のオリンピックはまずないだろうと思っていますが。

- オリンピックはもちろん間に合わないでしょう。ロシアでは私は有望選手とみなされていませんでしたし、アメリカの連盟から私に提案がありました。悪くない選択肢だと思いました。試合に出場し、全米選手権へは現在選ばれています。今は準備しなければなりません。自分の準備状況を見て、できれば、この試合へスムーズにアプローチしたいです。しかし、私は元に戻すつもりです。どうなるか見てみましょう。とても真剣に調整しています。

- しかし、アメリカの代表争いはロシアに匹敵します。6~7人が狙っています。

- アメリカは私という人間に興味を持ってくれました。

- 国籍取得に問題はありましたか?

- 父が1998年に引退したとき、両親はアメリカへ引っ越しました。父はそこでショーに出演し、母はサーシャ・コーエンやサラ・ヒューズの振付師として働いていました。私たちは国籍を取得するために必要なくらい十分長い期間アメリカに住んでいました。

法的な問題はありません。国籍は既にあります。

- いったいどんな提案をされたのですか?目を覚ましたら知らない番号から電話でもあったのですか?それともまたお父さんを通してですか?

- いいえ、父はこの件に関係ありません。父と私は2018年から一緒にトレーニングはしていません。今、私は自分の妻と練習しています。お互いの知り合いを通してです。プロセスが開始され、何となく思いました。試してみたらどうだろうか?と。

今はチェリャビンスクで練習しています。一般開放のリンクを探して練習しなければなりません。ジムに通って鍛えています。私たちはできる限りのことをしています。

 

ロシアに別れは告げない

 

- 今、多くのスケーターたちが他国の代表になるためロシアから去っています。どちら側からかきっと裏切りだと非難されるでしょう。アメリカでも。ロシア側の態度はどんなものでしたか?

- 連盟は私をすんなりと解放しました。ロシアには才能があり有能な国内で成長中の男子がたくさんいます。少なくとも≪年寄り≫が若者に道を譲らないなんて話にはならないでしょう(笑)私には選択肢ができました。それを利用しない手はありません。論理的だと思います。知っている人は少ないですが、私はアメリカで選手生活を始めました。2006年から、私はアレクセイ・ニコラエヴィチ・ミーシンのもとへ行き、ロシアのために滑り始めました。ですから、私がまるで裏切ったかのような話は、基本的にあまり適切ではありません。そして、この機会を利用して、たくさんいらっしゃった私の指導者のみなさんに感謝を伝えたいです。彼らと一緒によい学校生活を経験しました。アレクセイ・ニコラエヴィチにも、タチアナ・アナトリエヴナ・タラソワにも、エレーナ・ゲルマノヴナ・ボドレゾワにも、ニコライ・モロゾフにも、アレクサンドル・ズーリンにも。これらの専門家の方々と一緒に、彼らの練習方法を知ることができたのはとても幸運でした。これはまたとない機会です。皆さんありがとうございました!

- 他の国の連盟からの選択肢もありましたか?

- 提案はありましたが、今はそれをとやかく言うのが適切とは思っていません。全て既に終わったことですから、それに触れるのはあまり利口ではありません。

- あなたは全米選手権予選での演技に満足されているとおっしゃっていましたが、すいませんが、内容はおそらく4回転に慣れているロシアのファンたちの大半に印象を残してはいないでしょう。

- 私が置かれている状態からしたら、今これは悪くない結果です。確かにミスはありましたし、4回転はありませんでした。内容はあまり高いレベルではありませんでした。でも、3年ぶりに試合に出場したということが私にとって既に成功なんです。もちろん、これから難易度を上げ、コンディションを整えるつもりです。余力はありますし、今は十分ジャンプの練習をし、身体のコンディションを戻す必要があります。

- しかし、一般開放のリンクではそれをするのが難しいですね。

- はい、難しいです。でも、今は私に多くの氷は必要ありません。パンプアップとストレッチの方が大事です。ジムに通い、そこでたくさん運動しています。私は今の段階で急いでいません。私にはアメリカでトレーニングするという選択肢があります。時が来たら、私はアメリカへ移り、そこで穏やかに続けるつもりです。たぶん行ったり来たりするでしょう。私はロシアに別れは告げませんし、誰かと協力するためにここに来ると思います。それがどういうことになるのか理解しています。1月までにはそれについて話すことができるでしょう。

- 国際大会ではいつあなたを見ることができますか?

- 夏に向けて、もっと多くの試合に出たいと思っています。今は私には1試合で十分で、自分がどういう競争状態なのか、心理面も含めて理解しています。来シーズンは国際大会にも参加したいです。どんなレベルのものになるかはお楽しみですが、きっと試合には出ます。

- 全米選手権にあなたは制限なしで出場できるのですか?

- はい、全くありません。

 

女子と男子の結果の差は生理機能のため

 

- SNSでファンたちにあなたに質問したいことを尋ねたところ、もちろん、みんなクワドアクセル、4回転アクセルはいつなのかと質問しています。この目標はまだお持ちですか?

- 健康面は調子が良く、私を邪魔するものはありません。手術をしたのはずっと前の2015年ですし、問題は解決しています。一つ一つコンディションを整え、身体の準備ができたら、4回転アクセルを跳ぶのに何の障害もありません。私には自分のコンテンツを復活させるあらゆる可能性があり、私たちはそのために練習しています。重要なのは急がないことです。

- 奥さんと一緒に練習するのはどんな感じですか?

- お互いに理解があると助けになります。理解し合っていればどこへ向かっていても難しいことはありません。私は父とも練習していましたし、母とは今でも練習しています。

- お父さんとは何かいざこざがあるのですか?

- いえいえ、全く問題ないですよ!父は今ペアの指導に力を入れているので、シングルスケーターは邪魔にさえなります。今、父にはロシアを、もしかするとロシア以外も立派に代表する新世代のチャンピオンを育てる素晴らしいチャンスがあります。父とは電話で連絡を取っていますし、最近会いました。何のいざこざもありませんよ。

- シーズン中の試合には注目されていますか?

- はい。昨年のチェリャビンスクのロシア選手権は観に行きました。コンドラチュークが誰よりも気に入りました。振り付けもとても上手くなっていました。グランプリシリーズは…。今はみんなオリンピックへ向けて準備していて、全力を出す選手もいれば、セーブしている選手もいる。コンディションがわかります。そういうことに注目するのが面白いです。

- 最近、ミハイル・コリャダがトリノの試合に出場し、議論が巻き起こりました。彼は見せているものよりずっと多くのことをする力があると言われています。そして、あなたはシングルスケーターとして、なぜロシアの女子たちは勝っているのに男子にはできないのか話すことができますか?

- 女子と男子では生理機能が違います。これは奥深いテーマです。簡単に言えば、ロシアの男子もルッツを跳んでいますが、女子はもっと若い年齢で跳んでいます。それぞれで少し違う働きをしています。

なぜ女子はみんな勝っているのに男子が勝てないか?具体的に話しましょう。コリャダについて。彼は良い演技をしていますから。今シーズン、彼はサルコウもトウループも跳んでいます。昨シーズンはトウループだけでした。なぜ彼が今の順位なのか?逆に彼が回転を増やしているのがわかります。コンディションがまだ滑り切るのに十分ではないのでしょう。しかし、これらのステップアウトがオリンピックでではなく今起こったのは良いことです。

- あなたは珍しいスケーターです。4回転アクセルやルッツ+フリップのコンビネーションを跳びました。今、フィギュアスケートは調整されていて、スタンダードではない特徴が足りないと感じられませんか? 

- 正直に言うと、それは感じます。以前は振り付けのユニークさのために研ぎ澄まされた部分が多くありました。もっと自由でした。今はそういうものを見ることが減りました。もっと自由でクリエイティブだったらと思います。ジャンプは素晴らしいし跳ぶ必要はありますが、スケーティングのユニークさやそういう特徴も見たいです。経験があり、多くのものを見てきたアスリートとして、それは足りないと思っています。

- それはロシアがそうだということでしょうか?それとも全体的な傾向ですか?

- 世界中がそうです。私は今もキャンデロロがショープログラムで変装して出てくるのを見たいです。明日にでもチケットを買いたいくらいです。それが見たいです。

- 獲得したタイトルから考えて、ロシアで最高の振付師の一人はきっとダニイル・グレイヘンガウスでしょう。そして彼の振り付けについては時々、特に外国人から、流れ作業で作られているみたいだと言われています。

- 彼の女子の振り付けは良いと思います。流れ作業ということについては…。もしそれが上手くいっているなら変える理由はありますか?これはいつも危険を伴う難しい仕事です。それが上手くいかなくなった時、彼らは考え直し、違った必要な方法で振り付けると確信しています。これが良いか悪いかについては検討する意味はありません。結果を出しています。

 

ザギトワとメドベージェワは私に電話できる

 

- もう一つ、金銭面についてのテーマを取り上げさせて下さい。多くのスケーターに引退後の収入の問題があります。あなたには休養中こういう問題がありましたか?指導をされていたのは知っていますが、他の選択肢はありましたか?

- 個人的な質問ですね。一般的に引退後はどんな分野でも選べます。私は車に熱中しています。勉強し、関連する本を読み、少し解体もできます。人によって好きなものは違います。私も見よう見まねで指導できました。もちろん引退後、活動分野を変えることもできます。問題はその人次第です。

- 車はあなたの収入源になっていたのですか?

- 今のところ趣味です。私は古い≪メルセデス≫を持っていて、それを少し修理しましたし、細かく調べられます。私は子供の頃から車が好きなので、気分転換になっています。でもこれで稼ごうとかそういったことはまだ考えていません。私はまだスポーツで全てを伝えていません。でも代わりになるものはありました。金銭面でこの3年間問題はありませんでした。お金に困ったことはありません。

- 3年間の休養後に復帰する選手の様子を見るのはとても楽しみです。ユニークなケースですし。

- 私自身楽しみです。とても!まして、私には既に別の、大人として理解ある見解があります。自分自身、仕事をしたいですし、みなさんもきっと見ていて面白いと思いますよ。

- 実際に35、40歳まで試合に出るというように、頭の中で限界は決めていますか?

- どこまでやるかは私たち自身で決めています。大事なのは健康と願望です。もしそれらがあるなら続けない理由はありません。

- あなたの例はザギトワとメドベージェワのファンたちに彼女たちも復帰するかもしれないという希望を与えていますね?

- ザギトワやメドベージェワみたいな選手たちと私を比べて下さって嬉しいです。彼女たちへの質問ですし、もし願望があるのなら、彼女たちが決めることです。電話してくれたら相談にのりますよ(笑)