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トゥトベリーゼの生徒が世界選手権でセンセーションを巻き起こした

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トゥトベリーゼの生徒が世界選手権でセンセーションを巻き起こした。彼はメダルまであとちょっと!

ダリヤ・キリュヒナ

 

最も激しい競争の中、モリス・クヴィテラシヴィリは4位にしがみつきました。はたしてエテリは男子も成功へ導くことができるのでしょうか?

 

フランスの世界選手権で本当のセンセーションが起こりました。トゥトベリーゼグループの27歳のスケーターでジョージア代表のモリス・クヴィテラシヴィリが4位になりました。メダルには届きませんでしたが本当に後ちょっとです!さまざまな国の最高の男子シングル選手による最も激しい競争の中で、彼がこのような成功を収めたことが特に嬉しいです。

わずか1年前、モリスは世界選手権で14位で、それは彼にとっては悪くない結果だと思われていたのですから。

つまり、トゥトベリーゼはやはり男子とも仕事することができるということでしょうか?

 

男子スケートの最も激しい競争

ロシアのスケーターとは無関係だった今年の世界選手権は、1度に2人の最強の男子シングル選手が出場できませんでした。オリンピックチャンピオンで3度の世界王者であるネイサン・チェンと2度のオリンピックチャンピオンの羽生結弦です。2人共ケガのため試合を欠場しました。しかし、フランス大会の出場メンバーは何れにしてもとても強かったのです。試合結果の表は、最も高い場所をかけて戦う能力のある世界の最高のスケーターたちの名前でいっぱいでした。宇野昌磨、鍵山優真、そして友野一希の日本人3人組だけで、全ての表彰台獲得を狙っていました。ロシアルーツのアメリカの新人、イリア・マリニンも同様に危険な存在に見えました。アメリカのヴィンセント・ジョウとイタリアのダニエル・グラスルも優勝候補でした。決戦は冗談ごとではありませんでした。長年注目を集めることがなかったトゥトベリーゼの経験豊富な生徒がそこに入ることは、おそらく想像できなかったでしょう。

ショートプログラムで、日本人たちは実際にライバルたちを引き離しました。マリニンが彼らにほんの少し遅れをとっていました。同時にトップ4全員が自分の演技で100点を超える点数を獲得しました。他に類のない成績です。これまで、試合で100点台の成績を出せた出場者は最大で3人でした。モリスは大差で7位でした。しかし、7位という中途半端な順位でも、彼にとっては既に勝利のようなものでした。誰もこれほど大きな大会での彼の成功を待っていませんでした。しかし、フリープログラムで彼はさらに驚かせました。グラスルや友野やマリニンを追いやり、5位の成績を見せました。奇跡のようなことが起こったように思えました。モリスはとても良かったのです。

2つのプログラムの結果、トゥトベリーゼの生徒は268.72点で4位を獲得しました。(272.03の間違いかな?)これは彼のパーソナルベストです。ジョージアのスケーターは銅メダルまで5点足りませんでした。なんて表彰台に近付いたのでしょうか!

 

フェンスの向こうにコーチがいない中での成功

モリスはフランスにコーチなしで行きました。その上、彼は世界選手権の2週間前からやむを得ずジョージア代表の全員と一緒にイタリアでトレーニングすることになりました。(ちなみに代表メンバーは全員ロシア人スケーターです。)しかし、トゥトベリーゼとグレイヘンガウスとデュダコフは、彼と連絡を取っていました。ペアのコーチ、パヴェル・スリュサレンコも助けました。具体的に何位になるのかを考えていたのではなく、彼はただ良い滑りをしたかっただけです。全てをクリーンに行うことはできませんでしたが、彼はなかなか良いレベルの演技を見せ、世界のトップ選手たちの中から消えることはありませんでした。

ショートプログラムでモリスは最初のジャンプ要素でステップアウトしてしまい、コンビネーションにできませんでした。演技後半にコンビネーションを跳ばなければならなくなり、彼はこれに素晴らしく対処しました。ジャッジたちは彼の演技に92.61点を出しましたが、構成点では喜ばせてくれませんでした。全て日本人たちのために残されました。しかし、彼は自分の演技にとても満足していました。

≪演技の印象は良いです。全く緊張しませんでした。最初のジャンプをミスしてしまい、演技後半にコンビネーションを跳ばなければならなくなったことが残念です。そのことにだけは少し当惑させられましたが、その他の点はとても良い準備ができています。≫と、ショートプログラムの後、クヴィテラシヴィリは感想を話してくれました。

フリーではモリスは最後まで頑張り、全てのウルトラC要素をクリーンに行いました。4回転サルコウ - 3回転トウループ、トリプルアクセル、4回転トウループ - 2回転トウループ、そして単独の4回転トウループ。プログラムの終わりにちょっとミスがありました。3回転フリップが少し回転不足で、着氷が乱れました。全体的に、彼はフランク・シナトラの曲で滑りながら素晴らしい印象を与え、フリーのパーソナルベストである179.42点を出しました。

残念ながら、フリーでもジャッジは露骨に彼の構成点を抑えました。モリスは構成点で86点を獲得しました。一方、日本人の友野一希はたくさんのミスと4回転サルコウの転倒がありながら、構成点で87.28点を獲得しました。彼の4回転ジャンプも3本でした。モリスと同じサルコウとトウループです。そして、アメリカ代表のヴィンセント・ジョウは、構成点でもっと高い87.58点を獲得しました。たくさんのミスと回転不足がありましたが、おそらく4回転ルッツの魔法のような力が働いたのでしょう。

モリスはこの世界選手権で十分に銅メダルを持って帰ることができましたが、彼の4位という順位はどんな場合であっても大きな成果です。

 

モリスはどんどん良くなっている

モリス・クヴィテラシヴィリの世界選手権での成功は特に嬉しいことです。彼はエテリ・トゥトベリーゼのグループでトレーニングしている上に、ロシア人です。モスクワで生まれ、モリスはそもそもロシアの代表で試合に出場していて、シニアになってジョージア代表に移りました。ロシアのフィギュアスケート連盟は、彼のポテンシャルを検討せず、何の問題もなく行かせました。そして彼は突然力を見せました。時間がかかり、すぐにではありませんでしたが。大事なのは彼の長年の努力がついに実を結んだことです。

実際には、モリスが進歩し始めたのは数年前です。2020年のヨーロッパ選手権で、彼は思いがけず銅メダルを獲得しましたが、今シーズンもとても輝いていました。11月の終わりに、有力な優勝候補のミハイル・コリャダを上回ってソチのグランプリシリーズ大会で勝ち、北京オリンピックでトップ10に入りました。比較として触れますが、平昌ではモリスはぎりぎりでフリープログラムに進出し、24位でした。

今、彼は自分の最高のスケートを見せています。27歳は、他の男子シングル選手たちは、もしまだ引退していなければ、引退を考える年齢です。トゥトベリーゼがこのスポーツの道を彼と歩いています。多くの人が、彼女はもっぱら未成年女子専門だと言っています。しかし、モリスの話は逆であることを証明しています。エテリは男子も成功へ導く能力があります。おそらく、そんなに速くはありませんが、その代わりに効果的でしょう。
ですから、将来トゥトベリーゼが男子シングルにもセンセーションを巻き起こす可能性は十分にあります。≪クリスタル≫には才能ある男の子たちがいます。彼らの中の誰かが新しいチャンピオンになれるかもしれません。