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アルトゥール・ガチンスキーの歴史3

のつづきです。


- 今あなたはミーシンのグループでコーチとして働いていますが、彼の所に戻るのは大変でしたか?

- いいえ。僕たちは電話で話して、次の日、僕はもう≪ユビレイニー≫の彼の部屋で座っていました。彼は全て見せてくれ、全てがどんな風に整備されているのかを話してくれ、僕は仕事に就くことになりました。僕たちの間には何の恨み事もないことはすぐにわかりました。

- アレクセイ・ニコラエヴィチのグループで今何をされていますか?誰かを常に受け持っているんですか?

- 僕は14~15歳の子たちの小さなグループを持っています。今は彼らをいつも見ています。男の子2人と女の子2人です。セミョーン・ソロヴィヨフ、ニコライ・ロギノフ、エヴァ・コブザーリ、ソーニャ・マロース。

彼らを見る以外に、ステップとスピンが一番多いですが、時々ジャンプでアレクセイ・ニコラエヴィチを手伝っています。彼が不在の時は、スケーターたちを見守っています。トレーニング中、全ての選手が監督下にあることは大事なことです。もし誰かが間違っているのを見つけたら、すぐに走って行って修正が必要だとアドバイスします。側で見ている方がいつもよりよくわかります。

アンドレイ・ラズキンのことは良く知っています。とても才能ある青年ですが、今シーズンが始まったばかりの頃、彼は膝の怪我をしてしまいました。彼の膝には十分に強い痛みがあり、彼はできること全てをすることができていません。怪我の時は、常に正確に常に控えめにする必要があります。練習では90パーセントにしておき、怪我したり悪化することがないようにいつも気にしておくものです。アンドレイには今ちゃんと回復するための時間が必要なだけです。

- ちょうどあなたの生徒たちは今4回転ジャンプを学ぶのに良い年齢ですね。トゥルソワ、シェルバコワ、ワリエワを見て、こういった要素を試す誘惑や必要性を感じますか?

- 全体的に僕はこの高難度化の傾向が好きです。これは僕たちのスポーツを前進させます。しかし、僕と女の子たちは今の所4回転を試していません。エヴァは夏合宿でケガをして、十分に回復する必要があります。ソーニャは僕たちのグループに移籍してそんなに経っていません。僕たちはステップやスケーティングの一般的な練習を協力してやっているだけです。それで少し彼女のポテンシャルを上げようとしています。

- 女子スケートでの4回転ジャンプについて、今多くの議論があります。反対している人たちは身体に非常に危険だと言っています。しかし結局のところ、これはほとんどいつもコーチの責任です。これにどう対処していますか?

- こんなフレーズがあります。スポーツは治療はしないが、障害者にする。そしてこれは実際そうです。なぜか健康づくりとプロのスポーツを混同することがよくありますが、これはそもそも違う話です。プロのスポーツは身体を健康にするものではありません。これは事実です。しかしコーチはいつも最小限の損失で最大限安全にキャリアを送れるように選手を訓練することができます。

4回転ジャンプは、体、筋肉、骨、前庭器官に非常に強い負荷をかけます。コーチは計画を立てる時にこのことを考慮しなければならないだけです。

- 4回転ジャンプについて、これは長く続くものではないというもう一つの意見があります。シニア女子たちは、サーシャとアーニャの思春期が始まるまでただ耐えるようにアドバイスされてさえいます。

- 変なアドバイスですね。アーニャとサーシャはパイオニアです。そして今、シニアのスケートで4回転ルッツを維持することがどれくらい現実的かを言える人は誰もいません。こんな経験はないからです。それに加えてアーニャとサーシャ自身が数年後どうなっているか言うこともできません。ひょっとしたらトゥルソワは小ささと体の強さを維持していて4回転ジャンプを同じように跳んでいるかもしれないですよ?誰もわかりません。僕たちはみんな待っています。

こういった競争に耐えられないシニア女子たちに関しては、これは全く正常な事です。若い子たちはいつも追いつき、結局は古い世代を追い越します。これなしではどうにもなりません。彼らもまた名声、メダル、肩書きが欲しいし、まっしぐらに前進しています。

- なぜこれはロシアの男子スケートには広がっておらず、プルシェンコの後、主要大会でロシアの男子シングルに大きな勝利がないんでしょうか?

- これは嵐の前の静けさだと思うことができます。悪い所を強調したりロシアの男子スケートが崩壊したと言ったり思ったりする必要はありません。そうではありません。ああいう女の子たちを背景にすると、男の子たちが少し弱いように見えるだけです。

僕たちが今持っているものからポジティブなことを探す必要があります。ジーマ・アリエフは4回転ルッツと4回転トウループを見せています。アレクサンドル・サマリンは4回転フリップを習得し、4回転ルッツとトウループは既に跳べています。今の所あまり安定してはいませんが、ネイサン・チェンを思い出しましょう。彼もすぐに全て上手くいったわけではありません。そして、男の子たちは最終的に男になり、25歳までに自分の全ての力を手に入れます。この年齢までに既に一人前のスポーツキャリアを築いてしまう女子たちとは正反対です。


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