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マリニンは間違いなく今シーズンの優勝候補

sport24.ru


2023年9月17日

ロシア系アメリカ人は十八番のアクセルを辞めて新しいクワドを入れた。マリニンは間違いなく今シーズンの優勝候補

アナスタシア・ロギノワ

 

昨シーズン、イリア・マリニンはおそらく世界選手権金メダルの最有力候補と考えられていました。2023年埼玉の世界選手権で、彼は念願のタイトルを獲得できなかっただけではなく、韓国のライバルにセンセーショナルに負けて銀メダルも獲得できませんでした。マリニンの技術は明らかに最高の状態でしたが構成点が下でした。負けた後すぐに彼は皮肉気にプログラムの芸術面に取り組むつもりだと答えていました。オフシーズン中にイリアはどう変わったのでしょうか?

クワドキングの新ショートプログラムはフィギュアスケート音楽のゴールドファンドでも人気の≪マラゲーニャ≫が選ばれました。この選曲はとても野心的です。この曲は数えきれないほど多くの選手が使用していましたから比較されることは避けられません。特にハビエル・フェルナンデスの演技は記憶に新しいでしょう。

もちろん(絶えずショーに出演し、忙しいシーズンの後の短い休暇を含めた)6カ月ですぐに宇野昌磨や羽生結弦に変わることは不可能であることを理解する必要があります。つまり、マリニンを評価する時は昨シーズンの彼を見本として比較するべきです。そういった視点で見ると、彼の≪マラゲーニャ≫は…素晴らしくとても良いです。

いえ、本当により本格的なプログラムになっています。2本のクワド(ルッツとトウループ)でも。ジャンプの間、イリアはアイデアのようなものを加えようとしていましたし、腕を使おうとしていました。そして、ステップシークエンスは身体の動きが入った十分充実したものでした。進化しています。そしてこれは重要なことです。

全体的にジャッジは彼がシェイ=リーン・ボーンと行った夏の練習を評価しました。通常ジャッジの評価がとても極端な国内試合と国別対抗戦を除けば、モントリオールでマリニンはショートプログラムのPCSがパーソナルベストを超えました。専門家たちは彼が正しい方向に進化していると考えているということでしょうか?

気前よく全ての要素に加点し、イリアのコンポジションに過去最高の9.75点を与え、プレゼンテーションに初の10点を与えた日本のジャッジには特に驚きました。ジャッジが混乱して押す必要があるボタンを間違えただけかもしれません。このような点数は全くばかげているように見えますから。まあ、この点数は結果的に切り捨てられ最終結果には影響がなかったので良いでしょう。ショート100.87点は彼にとって素晴らしいスタートです。

しかし、フリーは少し上手くいっていません。要素間の退屈な繋ぎと最後の変わった動きはマリニンの典型的なプログラムです。バックミュージックとしてボーンは≪メディア王 〜華麗なる一族〜≫シリーズのサウンドトラックを提案しましたが、現段階では振り付けからそれが感じ取れるものはあまりありません。プラス点としては、彼は(おそらく一時的に?)4回転アクセルを辞め、ジャンプ構成を見直しました。その代わりに初めて試合でクワドループに挑戦しました。残念ながら予定の4回転ではなく2回転になり挑戦は上手くいきませんでした。それでもイリアは180.81点を獲得し、易々と試合に勝ちました。

彼のステップで行われたお気に入りのアイデアは外されませんでした。ミックスゾーンでイリアは空中半回転スクリュージャンプを自分の苗字のロシア語訳から≪ラズベリーツイスト≫と名付けたいと言っていました。(英語の≪ラズベリー≫は≪малина(マリーナ:ロシア語のラズベリー)≫のこと – Sport24)この要素は名前入りの技名で呼ばれるようになるのでしょうか?