ただのフィギュアスケートファンのロシア語翻訳

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ザギちゃんのインタビュー4

ザギちゃんのインタビュー1

ザギちゃんのインタビュー2

ザギちゃんのインタビュー3

の続きです。


[p.38] 

ライバルがどんな風に練習しているのかを見て、自分でもやってみようとする。

 

- エテリ・ゲオルギエヴナは、「どうしてあなたはこの少女をグループに入れたのですか?」と質問された時に、「美しいからよ!」と答えたけど、それがなぜだか今は分かる?

- このことについて、私は当然知りませんでした。単にコーチたちが言ったことを全て注意深く聞いて実行するようになりました。そして、全てのことが自然に起こりました。トリプルジャンプが跳べるようになったり、代表チームに入れたり、メダルがとれたり。

[p.39]

- 結果が出せないからといって、スポーツを辞めるのを急ぐ必要はないと思う?

- 他の誰かを見るのではなくて、自分と自分の可能性にもっと目を向ける必要があると思います。「見て、彼女は跳べるのにあなたはできないじゃない。」と、母が私とグループの他の女の子たちを比べ始めた時、とても腹が立ったのを覚えています。

- そのことは役に立たなかった?

- 時々やる気が出せたこともあります。ライバルがどんな風に練習しているのかを見て、自分でもやってみようとする。ある時、私はそれで後れを取り戻しましたが、その後、彼女たちはまた私を追い越しました。10歳になるまで、私は試合で一つも賞を取ることができませんでした。しかしそれで、私は同年齢の他の子の成功にこだわる必要はないと直感的に感じました。「ねえ、イジェフスクには沢山の女の子のグループがあったけど、彼女たちは今どこにいるのかしら?」と、私は今も時々このことについて母に思い出させています。もちろん色々な人がいます。私とは違って、誰かに追いつこうと頑張って成功する人もいます。

- 今ならお母さんに我慢してくれてありがとうと言える?

- 私はどうやって母は耐えたんだろうかと驚いています。私の母はアスリートではありません。彼女は何度かフィギュアスケートを習い始めましたが上手くいきませんでした。だから、叶わなかった自分の夢を私に叶えて欲しがっていました。全てそのためにやっていました。

小さい頃は子供はまだ自分で自分が何をしたいのか分かっていないので、子供たちはやはり自分の両親の言うことを聞き、そしてもっと信用する必要があるということを、今は私は理解しています。もちろん、もし何か好きなことがあって成功しているなら、そのままにしてあげた方が良いと思います。でも、もし両親が、あまりうまくいっていないけれど、その子に見込みがあると思うなら、特にやりたがっていなくても自分の主張を押し通す必要があると思います。

ところで、私はおばあちゃんにもいつも助けられていました。もしおばあちゃんが、モスクワに引っ越す時に私を"押して"くれなかったり、間違いを教えてくれなかったり、時々叱ってくれなかったりしたら、私は多くのことを達成できなかったと思います。私のおばあちゃんは既にフィギュアスケートのことを良く理解していて、私の練習にやって来て、全てのことを分かっています。足を伸ばして、手を上げて…と言っています。

- お母さんは時々あなたの試合に同行しているけど、助けになってる?

- 助けになる時もありますが、一人でいるほうが良い時もあります。私は試合の前は一人になって考え込むのが好きですが、母は私と話をすればする程私のためになる、そうすれば、もっと簡単に要らない考えを取り除くことができる、会話することでよりストレスを減らせると思っています…。だけど、私は人は自分の心の中で集中しなければ、どんな心理学者もその人を助けてはくれないと考えています。

- お父さんは今もあなたにアドバイスをくれたり権威があったりする?

- もちろんです。私たちはとても良くお互いを理解しています。父は以前と同じように私にアドバイスをくれますし、コーチはコーチですが、今は私たちは時々議論することもあります。やはり父はホッケーのことは良く分かっていますが、私たちが話しているのはフィギュアスケートのことなんだという事を、私は父に注意深くほのめかしています。

- あなたはいつだったか自分はお父さんの性格の方に似ていると言ってましたね。

- 私は普段の生活ではいつも落ち着いていますが、氷の上では自信を持ち、大胆になろうと頑張っています。たぶんそういう所が似ています。でも、全体的には私は両親どちらにも似ているような気がします。母はもっと感情的ですが根気強く、そういう所は自分にもあります。

- アリーナ、ご両親はあなたのことを誇りに思っていると思う?

- 私はそう感じます。時々母か父が、「この子はザギトワです。私たちの娘なんです!」と言ったりすることがあります。両親がそう言っているとき、とても楽しそうなんです。そして、サビーナはもう少し小さいころに、みんなに自分の姉がどんな人かをとても感動的に話していたことがあって、私は涙があふれてしまいました。

- あなたと妹は友達みたいなもの?

- 今はサビーナが少し成長したので付き合いやすくなり、いろんなことを話せるようになりました。でも彼女は時々いたずらをしてきてそれをばらすのが好きなんです。「他の人はお姉ちゃんにいたずらなんてできないけど私はできる。」って言っています。私は姉ですが、同じような性格なので、負けないようにかっとなって自分が正しいことを証明し始めてしまいます。 

- もし妹がもっと高いレベルのモスクワで練習したがったらサポートしてあげる?

- これはとても問題になりそうな質問ですね…。私はそれがどんなに大変なことかを知っていますが、一方でスポーツには学ぶ価値のある多くの良い点があるということも知っています。例えば、ルーティーンとか規律とか…。もし大変なことに耐える覚悟ができているなら反対する理由はないですよね?

- スポーツで一番大変なことは何だと思う? 

- 自分で自分を追い込むことです。例えば、ジャンプを身に付けるために同じジャンプばかりを何度も跳んだりします。とても簡単に自然にできるようになると思えるかもしれませんが、これは誤解されやすい感覚です。常に、怠けないように気を引き締め、疲れや筋肉痛と戦わなければなりません。みんながそれに耐えられるわけではありません。

- 1日24時間のうちどの時間が好き?

- 驚くと思いますが、練習の時間が好きです。本当ですよ。今は、海で休暇を取っても何をすればいいのか、どこに行ったらいいのかわからないんです。でも、ルーティーンや一日のスケジュールはとてもきちんとしています。私がやることは全て決まっています。私はいつもリンクを出た後何をするのか分かっているので、厳しいトレーニングスケジュールにも関わらず、さまざまなことをする時間があります。

- 暇な時間は残ってる?

- とても少ないです。

- 肉体的にも精神的にも回復するために、何をするのが好き?

- 最近私はメイクにとても興味があります。インターネットでメイクアップアーティストの仕事の専門番組を見たり、オンラインレッスンを受けたりしています。フィギュアスケートはメイクをしたりヘアスタイルを整えたりしなければならないスポーツです。女子スケーターはみんなできます。でもメイクのことを深く掘り下げ始めたら、正しくメイクすることは素晴らしい芸術だということがわかります。私は髪型やメイクでどんな風に外見が変えられるのかを見るのが好きですし、自分でも自分の見た目を変えようと試したりしますが、私には専門的な知識とスキルが足りません。あと、服のデザインにも興味があります。

- どんな服?

- スポーティーなストリートファッションがとても好きです。自分でもそういう服を着るようになり、余談ですが、将来的には"Puma"と共同で服のデザインをしたいと思っています。それくらい多くのアイデアがあるんです…。

- レストランを開くというアイデアもなかった?

- あります、和食の。しかも、モスクワにはまだないようなレストランです。おそらくこの計画はそのうち実現すると思います。私はとても日本が好きなんです。食べ物、文化、建築物…。私の新しいアパートの部屋も和風のデザインにすると思います…。

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もう一つ夢がありますが、私はまだ決心できません。パラシュートで飛ぶことです。それかバンジージャンプ。とってもやってみたい!でもバンジーをやるには体重が50kgないとダメだと言われました。私の体重は足りません。

将来やりたいことのアイデアはたくさんあります。多くのことを深く研究してみたいです。多くのことを身に付ければ身に付けるほど人生はより面白くなります。

- 自分が一番幸せな人間だと最後に感じたのはいつ?

- 世界選手権です。この時より強く感じたことはまだ何もありません。

- オリンピックのことは思い出す?

- 今はもう少なくなりました。オリンピックと世界選手権、どちらの勝利が私にとって価値があるかとよく聞かれます。私はその二つを比べたくありません。世界選手権は自分に集中して勝てたのでより記憶に残っています。オリンピックは一般的に唯一無二のイベントです。人生の中で一度だけあることです。そこで全世界が私のことを知りました。

- 新シーズンはどんな計画?全体的な気分はどう?

- 練習を続けます。私は今日を生きています。一日、一週間の課題は決めていますが、あまりにも先のことは考えていません。私たちのところには強いアスリートが多すぎます。もし、一番になることばかりを考えて他のことを考えられなかったら、自分で自分を悩ませるだけです。だから私は何も計画したくありません。

- アリーナ、あなたはまだ17歳なのにもうとても完成されてますね!成功の秘訣は何だと思う?

- 目標が一番のモチベーションになるような気がします。目標がないと何も上手くいきません。目標があれば何をする必要があるか、どのようにそれに向けて進まなければならないかが分かります。自分を信じる必要があります。そして、周りにいる人たちもあなたを信じている人たちであって欲しい。時々、もしかしたらあなた自身よりもあなたのことを信じてくれる人たちがいるといいと思います。

[p.41]

もし、一番になることばかりを考えて他のことを考えられなかったら、自分で自分を悩ませるだけです。 


ちょっと力尽きて数日さぼってしまった(笑)

 

合う合わないがはっきり分かれそうですが、ザギちゃんみたいな考えの子にはエテリ先生のやり方が合ってるんでしょうね。

バンジー、もう少し軽くてもできる所あるような?場所によるのかな?